2006年の市場動向と注目点
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2006年は梅雨が長引き、冷夏だったにもかかわらず清涼飲料水の生産量は前年並みを維持し、また大型商品が出なかったにも関わらず健闘しました。05年と比較し06年の販売額が伸張した飲料カテゴリーは、
炭酸飲料103.2%、果実着色飲料95.5%、コーヒー飲料100.6%、茶系飲料98.4%、ミネラルウォーター130.2%、その他野菜飲料125.4%、スポーツドリンク98.7%、実績合計は101.6%という結果でした。
カテゴリーごとに大きく貢献した飲料も見てみると、炭酸飲料では果実着色炭酸飲料が137.1%、果実飲料等では果汁系ニアウォーターが121.6%、コーヒー飲料等ではコーヒー飲料が115.8%、茶系飲料ではその他茶系飲料が133.9%と、大きな伸びを示しました。これを時系列で見ると、この10年間で伸張しているのはコーヒー飲料等、緑茶飲料、ミネラルウォーター類ですが、昨年は緑茶飲料の伸びが一段落したこと、ミネラルウォーター類が続伸していることが、大きな変化でした。 |
茶系飲料市場に変化?
緑茶飲料はコーヒーと並ぶ二大カテゴリーとして、市場全体を牽引してきましたが、前年比マイナスとなりました。これはここ数年、緑茶飲料は破竹の勢いで伸びてきたものが、ここで一巡したと見ていいのではないでしょうか。加えて、ブレンド茶・紅茶が見直されてきたことに関係するのではないでしょうか。緑茶飲料に@新規性が薄れたこと、A味が均一化してきたこと、B新商品の投入が一段落したことが要因のひとつと推測されます。ブレンド茶は、健康、美容への関心の高まりの中で、多様なライフスタイルに合わせた飲み方が加納で、しかもおいしく飲めることが再び見直されてきたのではないでしょうか。
ミネラルウォーターは急伸!
ミネラルウォーター類(国産)は前年比130.2%、10年間で約2.8倍の伸びですが、この要因は、健康志向の高まりが第一に挙げられます。飲むなら「ピュア」なものを飲みたいという消費者が増え、市場成長を支えていると思われます。昨年6月に全清飲が実施した「ミネラルウォーターニーズ」に関する調査でも、「そのまま飲む」が87.6%を占めています。また、ホームユースの増加とともに個人消費が急拡大していることからも、今後も伸び続けると予測できます。
2007上半期の市場動向
1〜2月の実績
昨年末からの全国的な暖冬が寄与し、特に2月は稼働日減(一日)になったにもかかわらず3%でした。2ヶ月累計では4%増。暖冬がホット商材にマイナスに働き、缶コーヒーは伸び悩み低迷、自販機チャネルに影響したようです。一方でミネラルウォーター、茶系の新商品、炭酸飲料などの「水」もの商材は好調に推移し市場全体を押し上げました。カテゴリー別では、ミネラルウォーターが引き続き好調で市場は2ケタ増で推移、緑茶飲料はまだ回復基調に至っていません。スポーツドリンクはプラスで推移しました。
3〜4月の実績
上位メーカーの伸びが市場を牽引し、3月、4月とも4%増でした。
前年4月が5%減とハードルが低かったことも伸びの原因となっていますが、市場は7ヶ月連続プラスで推移しています。引き続きミネラルウォーターが好調に推移、新製品の投入があった炭酸飲料、ブレンド茶飲料などの伸びが目立ちました。しかし、リニューアル品や新商品が投入された緑茶飲料やコーヒー飲料はもう一歩の模様です。市場全体の累計実績は3月と変わらず4%増を維持しています。上半期は、緑茶とコーヒーは苦戦、一方、ミネラルウォーターは好調に推移。スポーツドリンクは市場縮小傾向にありますが、上半期は1〜3月の暖冬の影響や、GWが好天に恵まれたこと、さらに6月は空梅雨だったこともあり、順調に推移するでしょう。 |
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下半期以降の消費トレンド予測
07年はエルニーニョ、ラニーニャなどによる異常気象の影響で、空梅雨となり、すでに一部では水不足が始まっていますが、メリハリ型の梅雨であることや、今夏は猛暑で残暑も厳しいと予測され、飲料市場では大いなる需要増の期待がもてます。「水」系飲料が中心で、特に炭酸飲料、ミネラルウォーター類が市場を牽引するでしょう。中でも美容・健康系のミネラルウォーター類は、「水」感覚で体によく、さっぱりした味で支持されるでしょう。
秋冬は、全市場の約25.4%を占めるコーヒー飲料等は本格シーズンとなり、本年早々から積極的に新製品やリニューアルを行なっているため、各社の新たな展開が期待される注目市場です。年間では、止渇性に加え食中飲料にもなる無糖系や、全国的に愛用者が着実に増えているミネラルウォーター類、健康志向に応える野菜系の飲料は、確実に消費者に支持されるでしょう。また、シェアで見ると、二大カテゴリーである約26.2%を占める茶系飲料と25.4%を超えるコーヒー飲料等は、堅実に売り上げを維持し、商品開発力もあって、消費者の支持も高く、今後も堅調に推移しプラスに浮上するでしょう。ただ、今後の市場動向を見た場合には、劇的な量的拡大が見えにくく、伸張している市場にただ単に参入してもシェアが広がるとは限りません。追随型でないオリジナル商品を投入し、企業の強みが発揮できるカテゴリーを育成することが重要です。例えば、デジタル機器業界に見られるように、機能性による差異化には限界があり、同機能ならば価格の安さで選ばれてしまうシビアな側面があります。これを避けるためには、カテゴリーリーダーのブランドとして認められることが重要です。このことは、清涼飲料市場にも言えるのではないでしょうか。中長期的視野に立つと、以下の4点に留意したマーケティング活動が必要と考えます。
@既存販売価格に捉われない
新たな販売価格が設定できる商品と販路を模索する動きが始まるでしょう。なぜなら、自販機やCSVの売り上げが下落傾向にあるうえ、500mlで150円と固定化された価格では、新しい商品開発などの試みにも限界があるからです。
A季節変動への備え
企業として、季節変動で売り上げが左右されることは大きなリスクです。過去の天候と気温、消費量の推移を時系列に分析し、最適な生産と販売体制を築く必要があるでしょう。また春夏の需要はもとより秋冬の対策としては、新たなカテゴリー(例えば加齢に伴いファンが増える“和のスイーツ系ドリンク”など)の開発によるホットドリンクの強化も重要になってくるのではないでしょうか。
B量から質への備え
少子高齢化の流れが確実に進んでいるため、単に止渇性を追及した清涼飲料だけでなく、健康への配慮がなされている商品の開発が主流になるでしょう。量的な消費を前提とするだけでなく、食生活の変化に対応した質(不足する栄養素や代謝を促す機能性の付与など)を重視した商品開発視点も、ますます重視されるでしょう。
C新たな販路への取り組み
飲料のようにマスプロダクツがセルフ販売チャネルの販路に拘束される必要はなく、まとめ買いを念頭においてネットチャネルの活用も加速するでしょう。飲料のリピーターを増やすには、持ち運ぶ必要のない直送システムが最適ですし、また顧客データベースも構築できるからです。
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