低成長経済になると、安定した生活ができると考えて資格取得を目指す人たちが増える。だが国家資格を取得したからといって、安定した生活が可能な人は限られている。例えば歯科医師の場合、高額所得者がいるため平均収入では800万円になるが、5人に1人は年収300万円以下というのが実態だ。
歯科医師になるには3000万円から5600万円ほどの学費がかかり、さらに開業には3000万円から5000万円ほどの先行投資が必要だ。これだけの投資をしても、68,000軒もの既存開業医と競うことになり、医療技術はもちろん、経営手腕を発揮しなければ激しい競争は勝ち抜けない。
医療技術は高いが、ライフプランニングの準備が十分でない歯科医師に限定してファイナンシャルアドバイザーを行うのが、Willmake143(福岡県大牟田市、田中健児代表)だ。この会社は、全国にある契約先の歯科医師に対し定期的に金銭的な人生設計の相談に乗っている。先端医療を行う歯科医師を招いたセミナーを定期的に開催し、医療技術の研さんも支援している。
この会社の営業活動は、広告などを行わず既存顧客からの紹介やクチコミだけで行っているところが特徴だ。現在大手保険会社の協賛を得て、大阪歯科大学の学生にライフプランニングに加え歯科医院の経営とマーケティングを教える寄附講座の話が進んでおり、学生に開業後のノウハウ支援も計画している。